■概説
 1995年10月に完成した「京都コンサートホール」は1800席を有するシンフォニー専門の大ホールと、500席の小ホールを備えています。この大ホールの天井について、音響設計側から、重量があり音が拡散する天井が求められ、それを受けて建築設計側では何種類かの突起物を天井全体に並べる案が考え出されました。この突起物の配置に関して、プログラムを使ったレイアウト・シミュレーションを試みてほしいとの依頼があり、ランダム・ゆらぎ・フラクタルの理論を応用した配置計画を行いました。
 ここで、ランダム・ゆらぎ・フラクタルの理論を採用した理由は、音の波形に注目したからです。コンサート・ホールは音が主体です。ランダム波形(白色ノイズ)から、ゆらぎの波形(風などの無機物の波形)、フラクタル波形(植物など有機物の波形)と複雑さと規則性を増してホールの天井を形づくり、最後にそれらとは異なる人の創る出す音楽を、ホール内に響かせてもらたいといった意図が込められています。
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